谷口崇(ILCA)

連続小説『夕立のあとに』~第2話~
「どこかで、お会いしましたか?」「あ…いえ!急に飛び出して、ごめんなさい!」詩織は、男の子と目を合わすこともできないまま、図書室へと逃げるように走った。「この学校の生徒だったんだ…。」参考書のページはパラパラとめくられるが、詩織の目は文字を追っていない。部活の終わりの時刻を告げるチャイムの音さえも、いつものピアノの音色に聞こえる。しかし、だんだんとピアノの音は大きくなり、それが幻聴ではないことに気づいた。詩織はハッとして参考書を閉じた。「この曲…!」音に誘われるがまま音楽室にたどり着き、窓からそっと中をのぞくと、あの男の子らしき後ろ姿がグランドピアノの前に座っていた。その横にはひとりの女子生徒。ピアノの音色は鳴りやんでいる。女子生徒が男の子に身をゆだね、2人は倒れこみ、鍵盤が低い音を鳴らした。男の子は、女子生徒の顔を引き寄せ…。

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